富山空港~高山タクシー1万円化に思うこと

鉄道
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先日、気になるニュースが飛び込んできました。富山空港から高山(岐阜県)までのタクシー運賃について、富山県が補助を行い、利用者の負担を大幅に下げるという内容です。今回は、まずわかっている事実を整理したうえで、個人的に感じたことと、ひとつの提案を書いてみたいと思います。

わかっている事実

複数の地元報道機関(北國新聞、北日本放送、富山テレビ/チューリップテレビ)が2026年9月17日前後に報じた内容によると、今回の取り組みの概要は次の通りです。

  • 富山空港~高山間のタクシー運賃は通常約4万円
  • 富山県がこのうち3万円を補助し、利用者の実質負担を1万円程度に抑える
  • 事業の予算額は700万円
  • 目的は、空港からのアクセス向上と、県境を越えた高山・飛騨方面への広域周遊の促進
  • 新田知事は「まず高山への交通需要を高めたい」という趣旨の発言をしている
  • この事業をめぐっては富山県議会でも賛否が分かれ、論戦になったと報じられている

なお、県議会でどのような具体的な反対意見・賛成意見が出たのかについては、一次資料(議事録など)までは確認できておらず、今回は報道の見出し・記事タイトルレベルの情報にとどまる点は、あらかじめお断りしておきます。

正直、あまりいい気分ではない

ここからは完全に個人の感想です。県の予算を使って、県外(岐阜県高山市)への移動を安くする、という事業の構図に、正直なところあまりいい気分になれませんでした。空港の利用促進や広域観光による経済効果という狙いは理解できます。ただ、「県民のための税金」という観点で見たとき、恩恵を受けるのは県外へ移動する観光客であり、地元住民や地元事業者にどれだけ還元されるのかが見えにくい、と感じてしまうのです。

提案:富山・八尾・笹津までの補助+高山線利用

そこで、個人的な提案なのですが、タクシー補助の対象区間を、富山空港から高山まで丸ごとではなく、富山県内の区間、たとえば富山、越中八尾、笹津あたりまでに限定してはどうかと思います。そこから先は、JR高山本線に乗り換えて高山へ向かってもらう、という形です。

高山本線は岐阜駅から富山駅までの225.8km・45駅を結ぶ路線で、富山県内は富山駅~猪谷駅の区間がJR西日本の営業区間にあたります。この路線をめぐっては「高山本線強化促進同盟会」による利用促進の要望活動が行われているほか、富山市・富山県・JR西日本・富山地方鉄道の4者による「高山本線沿線ブラッシュアップ会議」で、利便性向上や路線の将来のあり方が検討されています。一部では、経営分離の可能性まで財政負担の観点から検討されているとの言及もあります。つまり、この路線は「今、利用を増やすことに意味がある路線」だと言えるはずです。

タクシーの補助区間を県内にとどめることで、次のようなメリットが生まれると考えています。

  • 高山本線の富山県区間の利用者増加につながり、路線の活性化に貢献できる
  • タクシーの利用区間が短くなることで、県内のタクシー事業者がしっかりと仕事を受けられる
  • 補助金の効果が、より県内(県民・県内事業者)に還元されやすくなる

もちろん、観光客からすれば乗り換えの手間が増えるというデメリットもあるでしょう。空港から高山まで一本で行ける手軽さが今回の事業の魅力でもあるはずなので、そこはトレードオフだと理解しています。それでも、「県税を使うなら、その効果がまず県内に落ちる形にしてほしい」というのが、一人の県民としての率直な思いです。

おわりに

今回のタクシー補助自体は、まだ始まったばかりの取り組みです。今後の利用状況や効果検証を見ながら、制度の見直しが議論される場面もあるかもしれません。そのときに、今回書いたような「県内区間+高山線活用」という選択肢も、ひとつの案として検討されたらいいなと思っています。

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